【同人小説紹介・感想】『月の夢』(ひじりあや 様著)

同人誌紹介・感想
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こんにちは、教授会代表の紗那教授です。

早くもGW後半戦。読書とモンハンで終わってしまいそうです。(←原稿しなさい)

さて、今日は読了した同人小説『月の夢』(ひじりあや 様著)の紹介です。

概要

 それはあたしの些細な、でも大切な夢。

 世の中には物語の主人公になれるひとと、なれないひとがいる。

 夢村月海と書いてゆめむらつぐみと読む、まるで芸能人のような名前のあたしは、けれど内気で人見知りをして友達も少なく、身長が小学生並みに低いこと以外は特徴のない高校生。喩えるならあたしは太陽ではなくて、自分で輝くことができない月。

 これは物語の主人公になれない、ジョバンニにもカムパネルラにもなれない、夢村月海の物語たち。

 自分は物語の主人公になれないと信じている少女つぐみを描いた短編小説集。駅の伝言板にまつわる事件、失踪した少女を捜すために鎌倉を歩く物語、記憶喪失の青年の出会いなどの話が収録されています。

※過去に出した作品の再録した本です。

◆収録作品

・月の歌

・月の夢

・月の夜

・月の恋

・魔法が生まれるとき

・丘の上のありす

・ガニュメデスの恋人

・白鳥の架け橋

・銀河ステーションの少女

「【現代】月の夢」CafeCappucci@Text-Revolutions Extra 2 – Plag!

感想

体裁

A6(文庫本)サイズで、214頁です。

印刷所がコストパフォーマンス最強のちょ古っ都製本工房様です。

カバー付きのプランはなかったはずなので、カバーのみ別の印刷会社にお願いしたパターンでしょうか。

中身だけちょ古っ都さんに頼まれるサークルさんも珍しくないような気がします。

星茨まと様のイラストがとても素敵ですね。

月明り×女子高生ってなんだか幻想的です。

感想

あらすじの通り、9つの物語から構成されています。

物語は繋がっていますが、それぞれ単体で読むことも可能なように思いました。

駅の伝言板の書き込みから物語が始まりますが、僕はかろうじてそういうものがあると存じていました。

今まで見てきた作品の中でも、駅の伝言板が出てきたのはジャンプ漫画の『シティーハンター』くらいかな。

個人的にはなかなかレアな題材をセレクトされたように思い、読んでいてとても新鮮でした。

通信機器が発達していなかった時代では、役に立ったことでしょう。

本書で一番印象的だったのは、度々「月」にまつわるエピソードが出てくることです。

うさぎまんじゅう、月の女神アルテミス等々。

著者のひじりあや様に元々そういった知識があったのか、本書を書くために勉強されたのか。

どちらにしても、本として芯が通っていてとても好印象です。

ジャンルとしては現代ですが、百合要素があったり、終盤は幻想的な出来事も起こります。

なので、きっと映像化するなら『君の名は。』や『天気の子』でお馴染みの新海誠監督の雰囲気が合っていると感じました。

こんな人におすすめ

・ちょっとだけ幻想的な現代小説が読みたい人

・「月」というワードに惹かれる人

・新海誠監督作品が好きな人には多分響くと思います

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