こんにちは、紗那教授です(/・ω・)/
最近寒いのは当たり前なのですが、元々つま先が冷えやすいのが悩みです。
さて、今回は『死ねない寓話』(絶対救済ナナちゃん様 著)の感想と紹介です。
概要
“新宿区のどこかの雑居ビルの中、自殺 者の絵を描くことを生業としている画 家のアトリエがある。” ……。 SNSでは今日も新しい怪異が生まれ ている。 音楽への信仰のあまりファンから聖女 と崇められているマルメリ・マリイ。 自らをばけものだと称して死ぬことだ けを望んでいた篠井八千代。 不確かな信仰を蔑みながらも画家のも とを訪れた元人気ボカロPの汐留ゆり。 最高のアイドルとなるためならどんな 手だって使う湊音めるる。 生放送で自分が出会った霊について話 し続ける配信者・NENEMU。 今1番「インターネット」に近い少女た ちと、都市伝説に語られる画家の、特別 で凡庸な物語7篇。
「死ねない寓話」絶対救済PINK@第九回文学フリマ大阪 – 文学フリマWebカタログ+エントリー (bunfree.net)
感想
体裁

A6サイズで、ページ数は350ページと、かなりボリューム感があります。
印刷会社は、コスパ最強のちょ古っ都製本工房様ですね。ナカーマ( *´艸`)
カバーは別の印刷会社さんかな?
ナナちゃんさんは、文章が書ける・イラストを描ける・音楽も作成できる、という超ハイスペックな創作さんです。
このクォリティの本を作るのに、一体どれくらい時間がかかったのか、気になるところです。
写真の通り、帯も付いていますし、カバーの下にも可愛らしいイラストが隠れているんですよ♪
感想
ナナちゃんさんの他作品もそうですが、あらすじの通り、人間性のダークな側面をよく表現しています。
幕間を除けば本書は全部で7つのパートで構成されていて、それぞれで登場人物が異なります。
共通している場合もあります。
本自体のボリュームがありますが、冒頭にフルカラーで登場人物の紹介があるので、特に混乱することはありませんでした。
キャラクターのプロフィールを載せるのは、書き手としても楽しいでしょうし(実際僕もそうです)、読み手としては親切に感じます。
前回ブログ記事でも書いたのですが、平日サラリーマンとして働いていると、僕のライフスタイルでは一日で一気読みというのが難しいです。
ましてや、ボリュームがある作品は猶更です。
多分僕はこの創作界隈の人たちと比べても、読む速度そのものが遅いと思うので、一日に読み切ろうと思うとA6サイズなら100ページが上限くらいです。
そのため、キャラクター紹介ページのように、立ち戻ることができるページがあると凄く助かります。
本書で一番印象に残ったパートは、「02.ワールドエンド」です。
クールな八千代と、一見明るい感じの花奏の二人が中心のパートです。
この一見明るい、というのがまた重要な要素といいますか、読者の心を揺さぶる要素となっています。
先日このブログで紹介させていただいた成瀬紫苑様の『人間裏街道』と通ずるものがあります。
「なぜ彼女が死ななければならなかったのか」
人が死ぬバトルアクション小説を書いている身として、死の意味を改めて考えさせられる物語で、参考になります。
こんな人におすすめ
・アイドル、だがしかし暗い要素がある物語を読んでみたい人
・帯に書いている「少女賛歌」というキーワードにピンと来る人
・尚且つ読み応えのあるボリューミィな作品を読みたい人
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