こんばんは、紗那教授です(/・ω・)/
いやー、新年を迎えてから早くも1カ月を迎えようとしていますね。
今回は、『無冠の昨日』(手条 萌様 著)の感想と紹介です。
ちょうどタイムリープの物語ですので、10年という時間を考えたときに、早かったような長かったような複雑な気持ち。
概要

お笑いとは、まぎれもなく文学だったはずなのにーー
あらすじ: スキルと人脈、そして給与のためにすべてを手放した30歳の「私」は、2019年12月のある深夜、解散したはずのお笑いコンビ「気まぐれカレンダー」と引きあわされた。そして世界は、あの年(ラストイヤー)の12月をリプレイする。 過去に捨ててしまったお笑いと文学について、ベンチャー企業の社員として使い捨てているYouTuberとインフルエンサーについて、今まさに使い捨てられている社会人である自分自身について、そして歪な恋と友情について、徹底的に思考していく問題作。
〈もくじ〉
プロローグ 西海岸
一 ライブ(二〇〇七年五月)
二 出待ち(二〇〇八年十二月七日)
三 大学
四 ヒエラルキー
五 性愛
六 ブログ
七 大阪
八 セカンドキャリア
九 密会
十 敗者復活戦
十一 企画書
十二 おもしろさの価値 エピローグ
NR あとがき
ゆるいあとがき
小説『無冠の昨日』 – 手条萌(from 強い気持ち・強いしらす) – BOOTH
感想
体裁
A6の文庫本サイズですね。
ページ数は、約120。
やはり個人的には小説本として、一番手を伸ばしやすいサイズです。
印刷所は、コスパ最強のちょ古っ都製本さんということで、ナカーマ( *´艸`)
仲間意識というわけではありませんが、このブログで紹介する同人小説の多くが、ちょ古っ都さんで印刷されているように思います。
感想
手条さんを初めて知ったきっかけが評論本の方でしたが、それが面白かったので、昨年の文フリ大阪のときに本作品をお迎えさせていただきました。
僕は遅読の自信があるので(自慢することではない)、平日の夜に何回かに分けて読む予定でした。
しかし、本日日曜日に冒頭だけ読み進めてみると、やはり面白かったので結局一気読みしてしまいました(笑)
それもそのはず、お笑いが題材という目新しさに加え、タイムリープなんて面白そうじゃないですか。
目次の順番が前後しますが、タイムリープが好きな人にはもちろんおススメしたい本作ですが、ビジネス要素がある本を読みたい人にもおススメできると思っています。
主人公の優子が大学~現在の10年間で、スキルと人脈をヤリ捨てして東京で生きていく気概には、心を揺さぶられるものがあります。
しかし、10年前当時の友人である琴子に「すべてを捨てなきゃいけない時なんて来ない」と言われるシーンも、同じくらい心に響きました。
感情移入して読んでみると、ちょっと泣きそうになりました。
お笑い芸人が一つのコアになっている本作ですが、個人的には先述の通り、ビジネスの物語でもあるように思います。
後、関西人の僕としては、ミナミの街中が描かれていたのは嬉しく思いました。
あとがきの冒頭で「すでによく知っていることしか書けない」とあるのですが、なんだか自分の原点を考えさせられました。
そういう意味では、その気になれば大部分の人が何か一作は、作品が創れそうですよね。
こんな人におすすめ
・お笑いを題材にした本を読んでみたい人
・タイムリープものが好きな人
・現代もの、特にビジネス的な要素がある本を読んでみたい人
余談
僕はお笑いに詳しいわけではないですが、好きな芸人は誰?と聞かれたら、厚切りジェイソンさんと答えます。
Why? Japanese people!!
お笑いのネタも好きですし、ビジネスマン・FIRE(Financial Independence Retire Early)の民としても尊敬できます。
ビジネスとしては、リベラルアーツ大学の両学長との対談動画が、とても勉強になりました。
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