こんにちは、教授会代表の紗那教授です。
最近、時の流れが今まで以上に早すぎるような気がする。
経験上、毎日充実していると思う時期は時間の流れが遅いので、本業が充実していないということなのだろうorz
それはさておき、今日は名古屋コミティア58でお迎えした小説『魔逢怪恋』の紹介です。
概要・体裁


安定の文庫本A6サイズ、96頁です。
印刷会社は僕も大好き、品質と価格のバランスが素晴らしいポプルスさんですね。
表紙は4つの物語を全て統合したような、純硫黄さんのイラストが映えています。
感想
『虹弓市奇想件簿』(白楽 様著)
ジャンルは、文学フリマ京都的になってしまうかもしれませんが、「妖怪」だと感じました。
(文フリの京都だけは申し込みジャンルに、「妖怪・もののけ」がある)
オカルトマニアのヒロインと、真面目男子君が夜の学校に忍び込むところからのスタートいいですね。
しかし、好奇心旺盛な彼女が社の前で得体の知れない白蛇に噛まれてから、展開が大きく変わっていきます。
本書の半分がこの物語ですので、短編ながらも読みごたえもバッチリある感じです。
『ホワイトチョコレート』(妖精鍋 様著)
これはまさにザ・青春恋愛小説ですね。
普段のノリで会話を交わしている最中からの告白。
この展開は個人的に好きすぎるので、僕も実践する機会があればしてみたいところです。
(お相手無し期間が二桁年目に突入してしまいましたが)
『クソッタレのぼったくりバーで』(チンジャオロース 様著)
なるほど。ジャンルに当てはめるなら、個人的には純文学かな。
口語のやり取りがあるにもかかわらず、意図的でしょう、鍵括弧がありません。
しかし、決して読みにくいということはありません。
冒頭は「喫煙者が非喫煙者にタバコ推奨しない」話題からスタートします。
その後、話が一見脱線しまくっているように見えて、実は最後までタバコに関連付いていることが面白かったです。
『きず煙草』(純硫黄 様著)
ジャンル付けするなら、近代小説といったところでしょうか。(戦後が舞台)
4つの物語の中で唯一切ないお話です。
主人公が割と年上の男というのも、僕が読む小説(商業・同人共)の中では珍しかったので、新鮮です。
盲目の娘さん(と思われる)と再会したところで、その先どうしたらいいという、父親の混迷した心情がよく伝わってきました。
個人的にはとてもいい題材だと思っていて、もっと膨らませることが十分可能だと思いました。
同物語で300頁くらいのバージョンがあったら、即買います。
こんな人におすすめ
・短編且つそれぞれ違ったジャンルが読みたい
・複数の作者の著作が読みたい
・同人活動ビギナー(旧リスリア帝国史編纂委員会様もビギナーサークルと伺っているので参考になると思います)
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