こんにちは、紗那教授です(/・ω・)/
ブログの更新が久しぶりになってしまいました💦(毎回言っている気がする)
でも、読書はぼちぼち進めていますよ👏
ということで今回は、第十回文学フリマ大阪にてお迎えした3作品の紹介・感想でございます。
- 『きみしか勝たんは呪いの魔法』(絶対救済ナナちゃん様 著)
- 『天使は踊り場で踊る』(九条ねぎ様 著)
- 『ゼロの行方』(氷天華様 著)
『きみしか勝たんは呪いの魔法』(絶対救済ナナちゃん様 著)

文庫版/100ページ どんなに苦しくても絶対にきみがすき♡私小説。 ドルヲタさん、夢女子さん、読んで一緒に苦しんで!!
【受注】きみしか勝たんは呪いの魔法 – E♡NDLESS実験室 – BOOTH
体裁
安定のA6文庫本サイズで、印刷会社はコスパの王道、ちょ古っ都製本さん。
表紙はまさかのナナちゃんご本人ということで、このタイプのデザインは同人誌としては初めて見ましたし、希少性はかなり高いと思います。
個人的にはとてもいい発想ですし、実在の人物が表紙を飾っている本は同人誌においてはそうそうないため、参考になります。
感想
本とは別に、1枚のペーパーが挟まれています。
それは、「誰かの日記の一部を覗き見しているくらいの気持ちで読んでもらえたら」という内容。
そして、作中の「わたし」には色々な人間の意識が混ざっていて、全てこの世のどこかで起きたこととのこと。
自分自身の現代を舞台にした作品も一部ノンフィクションの要素を度々織り交ぜているため、読んでいてとても通ずるところを感じずにはいられませんでした。
(あくまでも、本作品は奥付に記載されているようにフィクションです)
評価という意味で、たまに作者と作品を結びつけるな論争をSNSでチラッと見えてしまうことがあるのですが、個人的には同人誌布いては同人活動においては有りだと思っています。
(というか個々人の考え方であり、白黒をつけるのはナンセンスですね)
「ひょっとして、この出来事がもしかして実際あったことじゃないのか」
そう思いを走らせながら読むのが楽しいからこそ、この本しかりナナちゃんの作品は何冊でも読みたくなってしまうのだと思います。
表向きは女性アイドルが中心になっているので、最初のきっかけはそれでいいと思うのです。
少女たちの繊細な心の内に触れながらも、読了後はきっと生きていてよかったと思えるはず。
『天使は踊り場で踊る』(九条ねぎ様 著)

6つの百合っぽい短編集 ・不穏な村に引っ越してきた不幸な女の子の話 ・学校がつまらない女の子の様子をを傍観する話 ・踊り場で踊っている天使の話 ・作者が死んだけど主人公が告白したい話 ・私と狐耳のお姉さんが出会って友達になるまでの話 ・図書室で出会った女の子との話 話の振り幅がすごいので感情のジェットコースターを味わってください
「天使は踊り場で踊る」めめめ文庫@第十回文学フリマ大阪 – 文学フリマWebカタログ+エントリー (bunfree.net)
体裁
A6文庫本サイズで、ページ数は約60。
中身はちょ古っ都製本工房さんで、カバーはプリントオンさんによる印刷。
中と外を別々の印刷会社に発注する合わせ技を披露する方々、いつもカッコいいと思っています(笑)
僕の試算では手間は多少かかるけれども、コスト面でちょっと有利な感じ?だったような気がします。
イラストレーターの名前が記載されていないということは、絵もご自身で描いているという認識でいいのかな。
(ちなみに絵も文も両方できる人を、僕は彗星とかニュータイプと呼んでいます)
感想
本作品は6つの物語が描かれた短編集ですが、どれもテイストが違っていて、雑食(特定の好きなジャンルがない)の僕にとっては、短いながらもとても満足いく作品でした。
あらすじ通り、まさにジェットコースターのような急高低差があります。
個人的には一番目の『二人の村』が強く印象に残りました。
田舎の村で起こる、二人の少女と惨劇。
有名なアニメ・ノベルの『ひぐらしのなく頃に』を連想してしまいました。
なので、ジャンルはホラーと言っていいでしょう。
百合っぽい要素があったり、田舎を舞台にしているからこそ表現できるドロドロの人間関係が特徴的です。
ホラーを題材にした同人小説は今までも読んできましたが、物語の展開や文章表現共に、個人的には高水準です。
この話一つで中~長編小説として、十分確立できると思います。
九条ねぎ様の作品はこれが初めてですが、他の作品も読んでみたいと思いました。
『ゼロの行方』(氷天華様 著)

体裁
B5サイズのコピー本で、10ページちょっとの短編本です。
そういえば、コピー本をお迎えしたのは結構久しぶりかもしれません。
近年では多くのイベントで印刷所製本が大多数を占めていますが、本ブログでも紹介している通り、サークル経験が今までに無い又は歴が浅ければ、第一歩としてコピー本はとっつきやすく良い選択だと思うのです。
感想
あらすじに関しましては、調べてみたところ見当たりませんでしたが、ゼロとイチという二人のキャラクターによる怪奇の短編小説という印象です。
一日の間に起こる不思議な出来事の数々。
ハイテクな機械が出てくる場面がありますが、個人的にはノスタルジックな雰囲気に感じました。
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