【同人誌紹介・感想】『ディストーション 01st. Blackout/White doubt』(高坂悠壱様 著)

同人誌紹介・感想
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こんにちは、紗那教授です(/・ω・)/

天気は雨日和ですが、今日も素敵な御本を拝読することができました。

今回は、『ディストーション 01st. Blackout/White doubt』(高坂悠壱様 著)の感想と紹介です。

概要

例外なき物事など、決して何処にも存在しない。 ▼あらすじ 時は遠未来。 幾度の文明崩壊を経て、この世界は原子と二進数により構成されるようになった。 但し、人間を除いて。 何でも屋「沙田事務所」をマイペースに営む少女・沙田撃鉄。 美しく快活なその少女は、元素と二進数によって体が構成されている「中立子」である。 ある日、露口と名乗る少年が彼女のもとを訪れ、「復讐して欲しい」と撃鉄に依頼する。 だがこの依頼、どうも一筋縄ではいかないようで――。 ▼web版 https://kakuyomu.jp/works/1177354054888945673   ※製本版は上記内容に加え、書き下ろしSS「bonus track」を収録。

「【ライトノベル】【SF】【ローファンタジー】ディストーション 01st. Blackout/White doubt」朝焼けの4号室@Text-Revolutions Extra 2 – Plag!

感想

体裁

A6の文庫本サイズで、印刷所は品質とコスパのバランスに優れている、ポプルスさん。

ページ数は、286と読み応え十分。

やはりカバーが付いていると、書店に置いている商業本と変わらない品質に見えますね。

イラストもライトノベルらしい雰囲気がよく出ていて、グッドだと思います。

描かれている女の子は、主人公の沙田撃鉄ちゃんですね。

感想になってしまいますが、物凄い個性的なネーミングですよね(◎_◎)

撃鉄っていうと、拳銃の打ち金すなわちハンマーを意味します。

オッさんキャラなら渋さが伝わってきますが、このような美少女の名前としては驚きです。(もちろんいい意味で驚いている、読者の気を引くインパクトがあるということです)

感想

結論から申し上げますと、ライトノベルのジャンルで、とてもライトノベルらしい作品を読むことができたという満足感を得られました。

じゃあライトノベルの定義って何?と問われると、それはここで語るべきでない話題のように思います。

(大学時代、文学の教授とそれについて議論を交わそうとしたことがありましたが、結局その時は議論をすること自体が無駄なことだという結論に至りました)

でも、この作品からはライトノベルに対する愛を感じる。

それも最近の流行である、なろう系小説という意味でのライトノベルではなく、10年いや20年前の時代に通ずるもの。

女主人公や知恵を絞ったバトルといった展開が、自然だった時代。

尚且つ、この作品に関しては古臭い感じどころか、未来を感じさせてくれる。

僕が大好きな時代のライトノベル。

この作品は、眠っていたその情熱に火を再点灯してくれました。

また、作品の特徴としては、漢字のルビにカタカナを当てていることがとても多いです。

カバーに高坂様が「中二病」に罹患していると記載しており、その通り王道を突き進んでいる感じが、個人的にはとても好感が持てます。

そして同じくSFファンタジーを執筆している身としては、やはりバトルシーンの描き方が上手なように思いました。

テンポのよさに加えてハラハラ感がよく伝わってくるのは、単純に戦闘描写に長けているだけでなく、心理描写も手を抜いていないからでしょう。

(この辺りは見習いたいです)

特に撃鉄に仕事を依頼した少年――露口君の、後半で真の目的が判明する辺りの、魔女との戦闘シーンが素晴らしかったです。

(魔女も蠱惑的な感じがよく表現されていたように思います)

最後に、ライトノベルらしく堅苦しいシーンだけでなく、撃鉄やくろろが見せる日常の面白おかしいシーンが織り交ぜられているのが良かったと思います。

こんな人におすすめ

・なろう系小説ではない、一昔前のライトノベルの雰囲気を楽しみたい方

・強い女主人公が好きな方

・尚且つがっつり読み応えのある本を欲している方

コメント

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