こんにちは、紗那教授です(/・ω・)/
ブログの更新がだいぶ久しぶりで、最近はTwitterもご無沙汰でしたが、ちゃんと生きております。
今回は、『天ヶ瀬結の事件簿』(乃木口正様 著)の感想と紹介です。
ミステリー小説を読むのは、だいぶ久しぶりでしたが、とても読み応えがありました!
概要
様々な部活で起きる謎を、推理小説愛好家の乃木口正と天ヶ瀬結が解き明かす、 『天ヶ瀬シリーズ』第一作『天ヶ瀬結の事件簿』。 文化祭当日に連続して起きた事件の謎を追う、case3や文芸部や写真部の事件など、 三本の短編を収録。 本格ミステリ短編集
天ヶ瀬結の事件簿 – 妄人社 BOOTH店 – BOOTH
感想

体裁
本は、B6サイズで144頁となっています。
B6サイズの同人誌を読むのは久しぶりかもしれません。
中身は2段組みになっていて、カバーの折り返しに登場人物の一覧&プロフィールが記載されています。
感想
裏表紙に「本格ミステリ」と書かれているように、ミステリーど素人の僕でもがっつり引き込まれる内容でした。
先述のカバー折り返しには、とても多くの登場人物のプロフィールがありますが、主人公の乃木口さんとヒロインの天ヶ瀬の二人で進んでいく軸がブレておらず読みやすかったです。
ミステリー小説は、同人ではS.Y.S.の堺屋さんや、Siestawebの桂瀬さん、リイチさんの作品ぐらいしか読んだ経験がありません。
商業小説だと、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』や、母親の影響で赤川次郎や斎藤栄の小説を読んだことがあります。
あれ?思ったよりは読んでいるな。

実は読み進める前、びっしりと書かれた登場人物の多さに圧倒され、それはアガサ・クリスティーの作品を初めて読んだときの圧によく似ていました。
もう少し分かりやすく言うと、僕自身は小説を書くときに登場人物が多くなりすぎないように注意しています。
反対に僕が読み手になった場合、平日に仕事をしている都合上一気読みというのが基本出来ないので、人物が多すぎると翌日には忘れてしまって物語についていけなくなってしまいます。
ただ、本格ミステリーなら登場人物の人数についてそうも言っていられないというのがあると思います。
それを読みやすく、理解しやすく展開させていくのがミステリー作家の力の見せ所でしょうか。
実際、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』は印象に残る面白い作品でしたし、同様にこの作品もブログで紹介したくなるほど面白い作品でした!
冒頭と同様ですが、やはり魅力的な主人公とヒロイン二人の軸が終始ブレなかったことが、読みやすさに繋がっているのだと思います。
そして、その上で展開される3つの事件も糸が繋がっていて、続きがどんどん気になるような構成でした。
主人公の名前=作者の名前というのも、粋で新鮮でした。
表紙の通り、やはり推しは結ちゃんなのでしょうが、個人的には結に対して負けん気の強い乃木口さんの方が好きです(笑)
天ヶ瀬結はシリーズとなっているので、来月の文学フリマ京都でぜひ他の作品もお迎えしたいと思いました。
こんな人におすすめ
・気軽に本格ミステリーを読んでみたい人
・ヒーローとヒロインの共同で進んでいく物語が読みたい人
・表紙の結ちゃんが可愛いと思った人
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